いよいよ、お節も作って、あとは年越し蕎麦と初詣。夜のすき焼きを食べながらふと米沢郷の伊藤幸吉さんのお葬式に行った時の牛肉弁当を思い出して、この一年の過ぎ方が、よぎります。お漬物は大根のビール漬けを出しながら、秋田の大潟村の体育館の中などを思うのです。なんとも食べ物にまつわる事での感慨が出てくる自分に、あきれます。昨日、多少頭痛などして年賀状に取り掛かっていませんし、原稿も遅れています。
　天ぷらそばにしてくれという事で、エコシュリンプＬで天ぷらの用意と、明日の海老フライの用意はエコシュリンプ特大で衣までして今このページを書いています。だからと言って、安穏と構えているわけではないですね。来年明けたら、何もだれも約束されている状況ではないのかもしれません。今こうしていられる事が不思議です。年末になると閑居山に預けられた人も居ました。普段は県立の養護施設に居て、盆暮れに帰宅しても、親戚知己の前に出せない。忙しく気持ちをかけられない子だけれど、閑居山で預かってくれるようにする事で、その親なりの対処だったのでしょう。われわれは愛と正義を否定するという綱領を持っても、そういう現実を見ていなければなりません。
　今年の年の暮れ、厳しさを知っていて、我が身にも促促と迫ってきているのが実感です。それでも、日常を積み重ねながら、日々の連続から一年を過ぎていき、ひととしての生を終えていくのでしょう。

　今日の配送が、年内最終なのです。確かに我が家も、今まで余分に購入していたものを注文しないようにはしていますが、そんなに減らす事ができない生活パターンです。でも、班の購入量全体が、めっきりなくなりました。例年とは様相が全然違います。組合員の購入量が減る時に、国内農水産物の維持ができるのでしょうか。そして、その事は結局食べるということで、つながり、作り出す場に関与する事ができず、経済を疲弊させてしまい、循環が成り立ちにくくなります。このような大きな経済の姿が揺らぐときこそ、小さい循環を壊さないようにしたいと、掃除終わった冷蔵庫にしまいながら思います。
　今日の掃除は冷蔵庫中心でした。苦を払うと言って大掃除は29日とも聞いててましたが、今年は別けてますので、午後は年賀葉書の準備にやっとなったりします。４年任期で想定し新春初夢を分解して一字ずつ書いたのが始まりの字葉書。結局その後も続いています。今年の字は昨年のうちに考えてありましたので、文字を考える苦しみはないのですが、お習字も嫌いですから、下手なまま、息子の小学校の時の絵の具のセットを使っての作業です。古くなった絵の具も砕いて出して、岩絵の具みたいだと、悦に入っています。
　夜、私はあまり好きではない、家族の見る、日本の風習についてや伝統の薀蓄を説くようなバラエティ番組がありましたが、今日は大掃除をしない日になっています。ああ、もうこういう事ってそんなに決め事ではないのに、テレビで垂れ流し撒き散らし、パターン化されていく、人も多いのだろうと思います。世の中には家事検定なるものもあるようです。良い夫検定も見つけました。家の中の事も検定してもらって、生きていく時代なのでしょうか。自分の物差しを持っていたいと思います。　

　昨日二階の窓ガラスと畳を拭きました。今日は階下の窓ガラスを拭いてしまいます。一度にやりきろうと思わない大掃除。事業所周りの頃は一体どのように、大掃除とお節づくりをやりきっていたのでしょう。窓ガラス拭きと玄関引き違い戸を拭き終わると、一段落で、明日、明後日と、割り振っておく事ができます。化学繊維の混ざったタオル地の雑巾は駄目ですね。義母とやはり雑巾は木綿だよねと言います。なんというか、汚れが絡まってくるような感じで、すっきりせず腹立ちます。
　でも、さすがに夕が方手首にあかぎれのような症状出ています。春にも乾燥肌の蕁麻疹というのを体験したので、またあの様になったらどうしようかと、その時にもらった弱い方の軟膏（クリーム）を延ばしてつけます。今年結構、ちょこちょこといろいろな医院に行っています。特に後半今まで当てにしていた節目検診が、思っていた様でないとわかってから、私は診てもらいたい症候群。自分で言えばそんな感じです。人間だって半世紀使っていれば勤続疲労があるはずだし、今までに多くの知り合いの物故していった事例を思い出すと、これは何かの前兆ではないかと聞き知った状況に照らして不安になるのです。それを確かめたいのでしょう。いろいろと当てはめていたことが、案外思い過ごしなんだよと言われて安心しては、また違う箇所を大げさに考える事が続きます。これは今年その半世紀生きてきた、これで折り返しだと自覚したことを体調も下降すると思うからです。別名更年期障害とも言いそうですね。

　自転車で行きました。今月の最初に注文してあった国産竹の子水煮が中止だったので、やはりお節用には必要なので、今日は南砂ではなく辰巳まで自転車で行けば、数日間の過剰摂取をマイナスできる運動量になるかと、自転車ごろごろ。
　マスクをして毛糸の帽子に毛糸の手袋です。年末の土曜日の午後ですが、木場のヨーカ堂もさして混んでいませんね。八枝橋のあたりで、遠回りの道を選びましたが、基本的にはこのあたりは、何年も通っていたところで、バスも乗り間違えた事もあるし、いろいろと道を変えても行き来しなければならなかった記憶があるので、方角が感覚としてあるので安心です。この陸の孤島とも言われた辰巳地区での店舗展開をし、市川房枝も美濃部都知事も来たと古い組合員が、誇らかに語るところ。三つ目通りを一本内に入ると辰巳第二小学校の向こうにパルシステム東京とある看板をはじめてみます。そうなのです。以前の駅前店。今の辰巳店です。目的とするものだけを買いますが、大田店長さんと言葉を交わし、ここでえちご上越のお米、吉川支所のお米をお正月用に買います。二階の工事も気になるのでちらっと覗きに上がってみました。いい新年になると良いですね。店長はいつもより攻めるつもりでと、真央ちゃんみたいに言っています。東陽町に出て、江東センターの前を通り戻ります。
　一休みして髪の毛を揃えに美容室に行きますが、客は私一人でした。以前のように年末だからという人は少ないですよという事です。

　昨日、本当にほとんど朝から夜まで、作って食べての状態でしたが、疲れました。今日は一日ごろごろしていましょう。私だって弱気になる時があります。むしろ弱気な時のほうが多いのですけれど、緊張が解けたような日です。
　今月もというか今年ももう本当に押し詰まってきたし、我がマハラバ文庫で、身のよすがにするのには、程遠く。どうして自分の日々のたあいも無い事を書き綴っているのかとも自問したり。それなのに、忙しさはさら増して、この一年のなんと短かった事でしょう。戻れば、できた事の多さを考える方がいいのかもしれません。人の目には遊びのごとき事業かもしれないし、お金で計ったら事業にはなってもいないのでしょうけれど、幾つか昨年に較べたらやりたい事が形づくられて来たのです。もう少し統合性を持たせていきたいし、スキルアップと何より、危機管理能力をつけていきたいと算段するのです。
　そんな感じで、身体を休めながら、この世界を渦巻いている不況風をどう、吹き返すかと思います。母に電話すると、年末の大掃除をヘルパーさんには全面的には頼めない、その区分けの説明をしてもらっても、浴槽の掃除はできるけれど浴室の窓の桟は拭いてはいけない事になっているなど、細かく決められている事に、介護事業者でもあった経験からは、おいそれとは、してもらえばとも言えないのですが理が通っているのか、いないのか判然としない決め方ですね。

　子供たちの小さかった頃とは違ったクリスマスの迎え方です。それでも、クリスマスメニューを商品案内で見ると、あれこれ作りたくなってしまいます。そして、茸をどう食べるのかとしたら、ほとんど一日台所に居る事になりました。情報という生ものもあるので、番外編のページアップもしたいと、合間には二階に上がってパソコンを開きます。そして、配送日ですから、一月一回の注文もしないとならないのです。パソコンは相変わらず気まぐれにカーソルが動いてしまうので、打ち間違えではなく、一旦文章ができていながら、飛んだり、気づかないうちに文字が移動していたりします。マウスの感度の問題らしいと、ようやく分かりました。それでもとてもイラつくものです。写真の加工の技術もまた逆戻りしています。上達したかと思うと、その時の作業のためにだけで、今やろうとすると、完璧ではないので、また、初歩作業からです。そして灰汁をとったり味見したりで進めていたのですが、大体の台所仕事も終わって、さあ、アップできるという段階で、連れ合いが年賀状の用意を始めるというのです。
　以前とは違って、私も何が何でも、その日のうちにやり遂げるという気負いがありません。もしかしたら、明日でもいいことを今日やろうとしているかもしれないのだから、ここは連れ合いに譲って、少し早めに眠ります。

　朝、熊罠を見に行きます。昨日食べてしまった熊を捕らえたものです。凄いことだと思うのです。ここで生きていた熊。分け合うという事を人間は何万年もしてきているのに、いまだに身についていない、年末世相。いのちをここで、互いに譲り合うしかないその刹那がある。そんな事を考えていました。さて、朝ごはんを食べて、コシアブラの群生していたログハウスの方に車を回し、そこから石塚さんの夢の谷ファームに向かいます。二月以来です。糸ミミズ神社にはきちんと屋根が葺かれていました。厳かな桧皮葺とかでないのが良いですね。その先に鶏とヤギの居るところがあります。ご対面できました。でも誰に似ているのか確かめる間もなく草のあるところに連れて行くことになりましたが、馬鹿にした力ではありません。ヤギ力です。おまけに道草を喰うやら、ボスをかわそうとするやら、私の手に持っているロープは私の身体の右に行ったり左に行ったりします。ここでまた転ぶわけにはいかないと思って懸命に引きます。娘の引いているメイはおとなしいのに、ハイジだけ角があるし。糸ミミズ神社の下まで連れて行ってホッとしました。
　そして、エゴマの搾油工場を見せてもらいます。まだ、消費者の認知を得る作物にはなっていないでしょうね。量産品でもないので大量の流通とは違う商品化をどう考えるのか。ここでも課題です。
　新潟駅に送ってもらい、お昼を済ませて、別々の車両での帰京です。娘は都区内有効の乗車券をフルに使うと言うので、私だけが家に戻ります。この頃、東京駅到着するかしないかで、携帯に連れ合いから連絡が入ります。でもキノコたくさんあるし家に一旦戻ります。私は出先から戻ったら家で食事したいのですが、クリスマスイブに、また外に出ると言うのです。
　でも、連れ合いがお昼に、ラーメンでも食べようと燕京亭まで自転車で行ったら、忌中の紙が貼られていたといいます。たぶん小母さんだねという事です。ひとのいのち。そして、もうこれから設備投資するとは思えない、この下町の食堂、ラーメン屋。ひとは、信頼に満ちた世界に住んでいるでしょうか。クリスマスイブ。

　好きな歌は何でしょう。音痴な私でも歌わなければならない歌もありますが、心の中で大事にしている歌というものが誰にでもあるとなると、考え込んでしまいます。よほど歌う事へのトラウマが深いのです。
　まあ、それはそれとして山路越えては私の歌というよりは、父の歌であり、祖母がいつも歌っていたと、青い芝の人達も言った歌。だから、困ったな。賛美歌たぶん４０４番をここで書いておきます。山路越えて　ひとりゆけど主の手にすがれる　身はやすけし　松のあらし　谷の流れ　みつかいの歌も　かくやありなん　峰の雪と　こころきよく　雲なきみ空と　むねは澄みぬ　みちけわしく　ゆくてとおし　こころざすかたにいつか着くらん　されども主よ　われらいのらじ　旅路のおわりの　ちかかれとは　日もくれなば　石のまくら　かりねの夢にも　み国しのばん　

　さて、祖母の時代では無いのです。娘も同道しての新潟県の中々山に年末に来ました。クリスマス正月にリフレッシュするという、この不景気な時代に贅沢な企画となりました。娘も私もそんなに先の見通しがあるわけではないですが、来てしまいました。金融恐慌だから派遣切りという、年末になって湧き出てきた言葉には人情味も暖かさもありません。もう少し大手企業に、企業責任があるのではと思うのです。打つべき手を真剣に考えた末とは言えるのでしょうか。その片一方には、若い人の姿が減る山里の集落があり、熊や猿と生存をかけた日々を送っているのです。
　いのちについて深く考える体験をさせてもらえました。新潟駅に着いたら携帯に、今石塚さんが向かっているからという連絡。合流して一時間あまりナカショク本間さんの研修センターに入ります。もうすでに始まっている宴。こころ知っている方々の顔、本間さんが電話で次々と声かけて集まってくれる人達と、鶏の解体体験や、蕎麦打ち体験をします。人が生きるというのは、ひとが教えると言うのは、こういう事です。なまのいのちと向き合うところに、この優しい味付けができるのですね。　聞こえてきた埴生の宿は我が宿りという歌もまた、いい歌です。

　４月くらいの気温でした。風も雨も変です。午前中はコート無しで、飯田橋まで出ました。このところお勉強を全然していませんから、いわゆる消費者行政についての学習会のお誘いがあっての事です。厚手のジャケットで充分でした。午前が終わって外に出たら結構垂れ込めた雲です。怪しいあやしいと思いながら、総武線、東武線で戻ります。東武線に乗り換える亀戸で電車が出てしまいましたから、駅ビルの地下に入ってみます。タカナシの低温殺菌牛乳の５００mlパックを二つ買います。駅ビルにもほとんど寄らなくなったので期限付きポイントカードはあまり有効に使っていません。それでも消費者の欲というものがあるので、到達できそうもないのに、カードポイントをためていきます。また改札に戻っても、次の電車もでてしまいました。ホームで待って家に戻ります。
　一休みして信用組合に行きますが、来年の賀川豊彦献身１００年については何のパンフレットもありません。中小企業がどう年末を越すのかという事のチラシの類がたくさんです。そこを出ると本当に雲からぽつぽつと雨が落ちてきました。夕方は、日本の冬ではないような風雨でした。

　お昼にひさしぶりに娘も一緒に燕京亭に行く事に、なりました。ところがお店の前に開店時間の変更についての張り紙があります。このところおじさん一人で大変そうな時が多かったので、突然という気はしません。平日は夕方からの５時間くらいの営業になるようです。ともかく今は立て戸があって閉まってます。それこそなじんできた味を、継続して食べるというのは難しいことだと、思います。そこをまがっって別の中華屋に入りました。年末にこの通りでそば粉を引いている製粉工場の人達が大勢いました。これから大晦日に向かって忙しいのでしょうか。
　夕方、パソコンを開いていたら、連れ合いのメール設定をするはめになりました。夫婦と言えども互いの秘密と思っていたのか、以前は連れ合いは息子に設定してもらっていたのですが、先日のハードディスクの交換から、使えていなかったようです。では、わたくしめがとなりますが、息子に電話しながら遠隔でします。肩が凝るくらい気を使いました。開通できました。お父さんは私に秘密は持てません。夜、柚子湯でほぐします。

　まだ、第三作の原稿も書けていないのに、ＰＡＬ８０の第二作の刊行忘年会。どういうメンバーになるのか、知らないのですが、行ってみます。ある程度揃ったところでの他己紹介が緊張しましたね。傾聴する意欲も出るものです。他の人が他の人をどう見ているのか、そしてその事を聞いている自分にどうフィードバックするのかという機会です。そういう意味では仕組んであった席次では無いのに、これがまた、この人が、どう隣の人を紹介するだろうというのには、絶妙な順番であり人数でした。なるほどと思うところの多い見方に、自分がどう紹介されるのか、隣をどう紹介できるのかとどきどきでした。そのうちに、大人の中ではしゃいでいた子がメニューを見てなんだかんだ。ここは韓国料理店ですから、生蛸の刺身の写真が出ています。タコ。たこ。と言っていますが、一番正しいタコ紹介なのでした。

　午前中に窓を大きく開けて畳に雑巾がけをします。窓ガラスも拭き始めた方がいいのですけれど、週末にも雨が降るのでしょうか、また雨跡が着くのも癪なのでもう少し様子見をしましょう。
　その分は、ドライバーを取り出してガス台から天板を取り外してガス台周りの油汚れを拭きます。原則。拭くこと。せいぜい台所用液体石けんで充分な気がしています。重曹もありますが、まだ納得できません。あとは洗濯粉石けんで丁寧にすればいいです。人はともかく私の掃除はこれくらいでいいことにします。今やっておけばいよいよの大掃除は楽です。来年度についての計画ができません。二月三月あたりまではできますが、それ以降を思い描くのが、なかなか見通しができないのです。それでも、大まかにでも思い描けるようにとは思いますが、世の中自体がどうなるでしょう。いきたいところ、やりたいことがありすぎて、どう抑制することができるのかの見通しをつけたいのです。午後からは時間を作って、接骨院に行ってあちこちの疲れを訴えます。このところ身体の微調整です。年末の休業になるまえにという事です。しかし高齢者ばかりですね。

　年に一度くらいですが、いまだパルシステム東京の理事会へのオブザーバー参加の日があります。これは、顧問だからといって、必ず毎回出席しなくとも良いとしておいて助かっているのですが、それでも、開会に間に合うように着かないと行けないだろうと、気持ちだけは思います。今日は、パルシステム東京の４０周年に向けてのカウントダウンのセレモニーなどが、冒頭にありましたので、肝心な部分には間に合うことができました。パルシステム東京のホームページにロゴと一緒にカウントダウンが刻まれています。会議室壁際ドア際の席にいたのですが、最後までは参加できず、午後は戻って地元中学校に行きました。生徒の進学面接のリハーサルのために、こちらも役割の延長でリハーサルの面接者なので、私にしてみれば新しいことへのトライでもあったのですが、一生の進路を今考え始めた生徒達の緊張が伝わってきます。本番に向けての練習台になるには、緊張させたほうがいいのかリラックスさせた方がいいのか、私もがちがちで、とても疲れました。なんだか身びいきではないのですが、私の面接した子も含めて全員志望校に合格できるといいですね。この中学校は朝読書をしているので、私も参考になるし、読んで印象に残った本の話は、皆一生懸命にしてくれました。今の中学生の読む本は面白そうです。確かに、今の社会の変化を、子供達の読む本にも窺えるものでした。

　義父が見るテレビ番組には時代劇もあるので、平日の午前中と午後遅い時間台所の続きの食事をする部屋のテレビで見ています。ここに無神経な嫁はガチャガチャと泡立てたり、バンバンとのしたり捏ねたりしているので、そうでなくても高齢で耳の遠い義父もテレビの音量をどんどん上げていくのです。午前中の時代劇の間のＣＭでは化粧品のスポンサーなのでしょう。コンシーラーとファウンデーションを一つにしてＵＶカットのＳＰＦをアップしてなどと聞こえてきましたので、思わずお義父さんこのコマーシャル聞いていて意味わかる？と訊ねてしまいます。いいやわかんない。と苦笑いしながら答えます。でも番組の途中に入っているのだから見続けるしかないのですね。まさか私にプレゼントしてくれるわけも無いし。お年寄りはテレビの前から身体を動かすのも億劫ですから見たくも無いものを一杯見ながら耐えている存在なのですね。そういえば先日は、義母があのう姉妹のどちらかを見て、はじめてみたのか大騒ぎしていました。おかしいあのおっぱい。私だって子育て中はこぼれるほど大きかったけれど、これはおかしい。と言うのです。まあこの人達のは別物だから、と言いながら、義母が内実誇らかにしていたものがあっけなく、打ち負かされて悔しがっている様子が窺えて、女の人って・・・・。と思ったものです。
　さて、今日は、朝から台所でガチャガチャしたり義父母とも言葉を交わす時間のある、我が家では休日です。なぜかこのところ休日になると冷たい雨になっています。お昼も出かけることもせず、午後はこたつに入って新聞を読んでいる連れ合いに二週間分の注文用紙にうなっている私、そして時差のせいでしょうか娘も三畳の部屋のこたつに集まっていますが、それぞれ放心状態でもあります。こういう日が過ぎてもいいのです。きなり歳時記も無事に最終回になったのです。来年は、どうしようかとも思うのですが、そんなことよりボーっとしていましょう。

　精米機を返しに石原の御谷湯へ行きます。朝早いと銭湯には迷惑だろうと、細々とした用事を片付け、図書館への返却本や郵便局の用事も済ませるようにして、また自転車の荷台にくくりつけて、両国方面に向かいます。
　途中の公園に私の荷台と同じパッケージを、身体の横に置いて座っている人がいます。ホームレスの人の様ですが、つい最近の公園デビューでしょうか、私の運んでいる袋よりも新しいものです。お風呂やの裏に行くとわんちゃんが嬉しそうに、寄ってきますが、お風呂やさんはいません。犬に頼んで置きます。帰りがけに郵便局に寄りますが、なんと多くの人が現金の出し入れで並んでいます。しかたなくもう一つ別の郵便局へ廻りますが、こっちも混んでいます。今までこんな年末を感じた事がありませんでした。
　お昼遅くに家に戻って食事の準備を、しますが義母の見ているニュースでも世界経済不況の事が取り上げられています。随分世界中が不況だって言うニュースばかりだけれど、お義母さんたち戦争をくぐってきた人達は何でも経験しているよね。と声をかけると、そうだよ仕事ないどころじゃない、生きているだけだよ、Ｂ２９が飛んできたんだから、あの事を思えば、働くところが無いなんて屁の河童だよ。だそうです。
　夕方になって、クリスマス、お正月に合わせて戻ってきた娘と、先行きの見えない話を互いにしても、屁の河童を言い合います。

　雨水探検隊の記録もアップして、などと思うとこれがなかなか時間をとるものです。午前中は近くの眼科に行って視野と眼圧の検査をしました。眼圧には異常はありませんし頭痛とか吐き気があるわけでもないですから。念のためには年明けにでもまた時間をとって検査しましょうです。年明けると葉書の方の抽選結果もあるはずで、それなりに身体に気を使っての新年になります。
　少しは目を休めようと思ってお昼ごはんに時間をかけていたいのですが、お昼は、義母のテレビ視聴タイムで、リモコンでむのさんやら大阪女性タレントのお料理やらかちゃかちゃしながら、ひっきりなしに喋っています。見なきゃ、言いたくない事も言わなくていいのに、あんなのまずいに決まっているとか、嘘だって分かってみているんだとか、へー健康に良いらしいよ。と中継してくれるのです。静かな昼食などは、やはり連れ合いと外に出るくらいしかないですね。だから、そそくさと食べ終わって二階に上がるのです。そうすると、結局パソコンを開くかなあーとなります。
　すみだこまち便りや番外編はページアップ前の写真の整理やキャプションの打ち込みにも時間がかかるのです。文字数が増えますね。そして読んでみましたのページでは、新しい憲法の話から戦争放棄の部分を写すのにも文字数が多くて結局目を休める事もできず一日終わります。

　ほんの僅かな米作りをして、今年はいろんな条件で、籾のままの米粒と精米機が二階にあります。お昼を家パスタでゆっくりできましたから、もう一仕事？脱穀からはじめます。台所から擂鉢とすりこ木に、ステンレスの盆笊を持って上がって、稲穂から粒を手で外して、擂鉢であたります。ほどほど擂って笊に移して、息を吹きかけ籾殻を飛ばすという非常に原始的な方法をなぜか窓も閉めた家の中でしています。風のある晴れた日に庭でするような仕事なのに、それでも、粒がどれほど小さく、収穫からの歩どまりを考えて、でもこれが、作物としても、味覚としても私達が選んだものであったのだと感慨深いものです。さらに精米すると、私の作ったお米は小粒でした。お祭りの里芋を束ねていた稲穂もどうしようかと思ったのですが、これは大晦日に神社に返しましょう。
　昨日の糠も私の持ち帰りです。今日の糠も合わせて、堆肥袋に入れて樋から溜まっている雨水を少し汲んで入れましょう。籾殻はどうなるか来年の事は分かりませんが、火鉢やらポリ容器やらプラスチック容器やらの田んぼはそのまま湛水してあるので上からばら撒いておきます。
　昨日、新聞に緑内障について出ていました。目の手術の話も続いて聞いたので心配になっています。もともと視野の狭い考えの人間です。でも不安になるくらい画面ばかり見ている毎日です。先日の朗読会でも老眼鏡無しではいささか文字を読み落として詰まっていたのです。擂鉢あたっていても、ベランダで水の中覗き込んでいても、自分が視力を無くした場合を考えると、どぼーんと落ち込みます。連れ合いにも不安を訴えます。区の節目健診の制度をあてにして、まるまる二年間健診をしてないのに、私の節目の今年から健診制度が変わってしまったのです。骨粗しょう症についてマーカーで引かれたお知らせがきて、胃がん乳がんなどは申請して抽選になるというものです。一応葉書を出しました。そう思うと、連れ合い相手に身体に不調があると情けない声で訴えるのです。もっと優しくしてと。でもね、もし見えなくなったら、お互いに良い顔の記憶を持っていたいですね。だから、私もできる限り、良い表情をしていたいものです。

　朝、早めに来れる？と世話人代表からの電話です。うーんと、今出られそう。と言いますが洗濯機はまだ動いています。早めに開始したはずの全自動洗濯機ですけれど、途中途中で設定を変えながら開けるので、遅れています。このままにしておいてねと義母には言い置いて出かける事にします。忘れ物。一旦エプロンやら、手拭いやら、布巾を入れて、別な保冷用バックには豚挽き肉と、義母からのお漬物を入れたのですけれど、ベランダで育った稲穂も今日精米して食べられるかと、持っていくので二階に戻ります。早く行かなければと思うのですが、いつも、玄関を出るまでに、あれこれ思い出してはという癖があります。
　そして、また、数回行った事のある外手小学校への道がどこかに忘れて、どこだ、どこだといろいろな通りに入って、最後に通り一本違うところの人に訊いて着きました。今日はスタッフは世話人代表と隊長と私。受付集金します。それをしながら、運ばれていたじゃが玉人参、ルー、コンソメ、お肉を４班に分けたテーブルに置きます。板書は世話人に任せます。
　精米機が傍らで音を立てています。今回は、稲刈り体験はありませんが、玄米を精米して糠を取りご飯炊きをするのです。そして負けない大声で隊長に挨拶をしてもらいます。手順の説明もしてありますが、保護者のいないテーブルに入ります。小学生は、個々の家庭での状況が違いますから、包丁を普段使った事がある子と、ここに来て包丁の持ち方、皮の剥き方を知る子とばらばらです。玉葱を皮ごと洗っている班もありますが、付き添いのおばあちゃんが、見ていられず教えています。あのテーブルは任せましょう。今回はお父さんの参加は無かったですね。
　精米の終わった班からお米を研いで炊き始めます。浸水時間は取れません。お米研ぎも普段していないのですね。シンクにかなりこぼれています。ここが肝心ですね。でもごった返しているような、幼児から高学年までの子供にどこかでは作業に参加している感を持たせたいのですから、ね。お米研ぐのは、最初にお手伝いとして教えたいですね。無洗米もいいのですけれど、手を使って伝える事はことばを産み出すのです。手伝うという伝え方を私はようやく今年字と意味が一致して、子育て中にこのことを理論武装していたら良かったと思ったりしています。すでに凌いでしまった二世帯同居での家事分担は難しいですけれど、今日目の前にいる小学生も、それぞれの家庭を背負っているのだろうと思います。
　今回は挽肉カレー。エーっという声もありますが、探検隊流だろうと思ったようです。玉葱をこんなに小さく刻んで涙ぼろぼろの班もあります。人参もそれぞれ、あまり多くしてありませんが、苦手な様子の子もいます。おうちでお父さんも食べられないのですって、来れば良かったのに。炊飯器にスイッチが入って、どの鍋にもルーまで入った後は、テーブルを片付けして、前方に注目です。ペットボトルでの濾過器作りをします。まず説明と雨水の話をしてもらいます。阪神淡路大震災の時はと言って、隊長は、あ、この子達は知らないんだと言います。そうです。でも記憶を伝えるのも大切な事なのです。時間をかけると泥水の濾過が目に見えるので、すごいと声が聞こえました。一回でも自分の目で見る体験を大事にしたいですね。これを煮沸すれば飲める水になります。
　さて、食事です。お替わりもどうぞ。ルーの箱に書かれていた水の量を目安にしてので、あまりゆるいところはありません。量もそこそこ良かったようです。検食も校長・副校長先生にもって行きます。最後に持ち帰りもどうぞと、してありますのですが、あたらなかった子もいます。
　片付け、解散ですが、私の籾を精米してないので、精米機を家に持って帰る事になりました。昨日は野菜を運んだ、その前には和服を運んだ荷台に今日は家庭用精米機を縛り付けて、戻るのです。

　市販で清算しないと明日の、雨水探検隊の楽しみ会の段取りはできませんと言っても、本日の買出し当番です。まだ腰に不安があるのですが、世話人の家は押上、東あずまの八百屋でじゃが芋、玉葱、人参を約４０名分買って、運びます。カレールーとコンソメも別なところで買って運びます。そして、去年の子供の様子を見ていたら、小間肉を切っていたから今年は挽肉で作るという事です。４班分に分けますから、グラム指定して近所の精肉店にお願いに行きます。夕方までに挽いておいてもらいます。ここのお肉屋さんは、息子が小学生の時のPTA会長さんです。あの一頭の豚さんの生命の授業の時の材料をいろいろと都合してくれたお店です。そして、私がラーメンの本の選定をするために実際にスープも作ろうと、鶏ガラを買った時、共同購入だけでは、暮らしが成り立つのか、地域の商店街との共存が必要ではないかと考えた、お店です。お願いしていると、小学生が何人も入ってきました。おトイレ貸してください。とお店の裏手に回っていきます。面白い。地域と店舗。

　平服で参加下さいという事です。まずスーツに身体が入るでしょうか。腰周りには湿布もしていますが、それだけではない要因できつい感じです。もう真剣に考えましょう。衣生活の工夫。そして運動。でも皆さんどのように、今日の集まりに伊藤さんを懐かしむ、そして自分なりの生き方を見せるのでしょう。おぼつかない足取りになるのだろうとう用心して私にしては余裕を持って家を出ます。だいぶ楽に歩を進められます。電車の中では軽米のお話などを、ホームで偶然隣り合ったので盛り上がって話します。今からの農であり、林業への期待と可能性を感じるのです。会場の中に入って、本当に様々な団体の方々が呉越同舟と言いながら、偲びつつ、今の農を実は力強く、根をもって生きている側が、継ぐ意思を表明しているのです。発起人さんたちの仕掛けも良いですね。乗せられてはいるのですけれど、この場が新たな出発になるのが、同窓会などという老枯の集まりではないぞと、これからの確実な在り方を沸き立てているのです。
　そして、帰り道は、もう学ぶ事の多い、消費者、組合員として今の暮らしは何なのかを先輩方と語る、二次会、三次会になりました。子育てのために生協に集まった人達が、皆介護を考える年代になっています。先日パルシステムで見せる協同の姿は、親世帯も子世帯も、そして次世代もパルシステム利用で繋がっていて、どこかで同じ食について語れると言えると話しました。今、食を通じての協同を確かに私たちのシステムがしていると、消費者のくらしから言わないと。今の協同の運動の中で。

　おそるおそる家の中で動いています。それでも、昨日に比べれば楽です。本格的なものではないのかもしれません。時々畳にうつぶせになったり、仰向けになって腰を伸ばします。そうそうヨガもしなければと思いますが、まず昨日できなかったページアップを進めて、それからなどしていると時間は結構経ってしまうのです。表紙に連動してことばのページや地域のページもいじってみます。今日は家でおとなしくしていましょう。パルシステムの注文を先にすることができます。いろいろと書かれている事もいつも以上にじっくり読む事ができます。こんせん牛乳との交流に先輩組合員さんが出ているのが懐かしいです。そう思って、でも今週は足りないので、牛乳だけ買い足しに夕方でますが、東京都牛乳普及協会のカレンダーをもらいました。ＭＩＬＫ ＣＡＬＥＮＤＡＲ２００９とあります。レシピが毎月であります。３-Ａ-Ｄayだそうです。一日のうちに牛乳、ヨーグルト、チーズの一回の目安量を参考に一日三回あるいは三品少しだけ意識して取りますというものですが、予約登録米のお米のカレンダーもあるしな。と思います。ところがトキをはぐくむお米はもう終わりそうです。先日の写真も送らないとならないので秋田の阿部さんに電話します。

　気温も下がってきました。今日は片付けものが進みます。といっても、机にある資料などの書類と領収書の仕分けをしているのです。朗読会の様子もアップできればと、昨日しばらくぶりにソフトも動かして、不都合がりましたので、今日はインストールしなおしてみます。みんなの体操もしましょう。
でも、寒いし基本的にはこたつでできる作業だから、あ、？、痛たたた。これは何でしょう。腰への鈍痛。でもまだ大丈夫歩けるから、大丈夫なはず。でも予兆ですね。忍び寄るぎっくり腰。
　明後日はまたでかけるので、大事にしないとなりません。のびのびと横たわりたいのですが、夜の食事用意をしているところには、義母が陣取っています。で、二階に上がればまた、原因の良くわからないフォントの変わってしまった画面に取り組むのです。どうやら午前中の作業の影響であるようです。ここまでやったのにと思うのですが、パソコンは面白いものだとつくづく感じます。食後連れ合いに布団を敷いてもらって腰を伸ばして、パソコンを開きます。一日ページアップは延びます。

　日付を書いて思います。二年間続けてきたきなり歳時記について、夏を書く時に冬もあらわさないとなと心の隅で思っていても、テーマがずれたり難しい時があるのですけれど、終了するまでの間にこの日も書くことができたのは良かったと思うのです。
　事始、事納め、そのような誌面でした。
　連載を終える事ができて、今までの文章から考えてどうしてこのような文体が生まれたのか、表現が正しいのだろうかと思いながら、その時々の季節の献立に助けられたと思います。この連載はやはりチーム作業でできたものだったと思うのです。「遠野」には二年間のコピーを一冊にして持ってきてくれました。一枚づつのページをめくりながら、創作してきた背景が思い出されます。自分の中で二年目を受けるのに、必ずこの年度だけで終了にとお願いしましたので、もう私は新しい事を作らなければなりません。面白い事に、食と季節を語れば語るほど、衣生活の場面が出てきた事です。そして二年の間で、耕地の反という単位と、機織の反物とが同じことばで表されている事を考える期間でもあったのです。

　それが伯母の残した反物を仕立て、義母の帯を締め、襦袢は母に持たせてもらったもので、もしかしたら、これらは、一時私がまとっているけれど、娘二人、想像できないけれど孫にまで、伝える事ができるものなのです。食べるものの分かち合いを考えていましたが、伝えるという手技も含めて、衣類は分かち合えるものだったのです。お下がりというのも、年長者や、位が上の方のものをいただく有難さである言葉です。チリ地震の救援物資に父は三宅正一氏からもらったコートを入れたというのは、自分にとって一番大切なものを、人に上げなければいけないと身をもって示したのだと、何度母が私に言うことでしょう。今私は自分にとって一番大切なものを、何のために出す事ができるでしょうか。１２月８日。

　朝、今年最後の廃品回収に町内青年部のスピーカー車とトラックが来ます。昨夜古着は押入れから一袋出しました。私の夏ズボンと連れ合いのワイシャッツが主なものです。決して身体に合わなくなってのものではありません。私の日常着のズボンは右ひざに穴が開いてすてるのです。ジーンズも以前は継ぎをして穿いたのですが今はそこまではしません。やはり少しウエストが、で、連れ合いのワイシャッツもアイロンをかけながら、傷みや生地が薄くなってのものをためておいて出すわけです。今の廃品回収でどれだけの、利益が青年部にあるのでしょう。街中の一般の古着の回収は今年全然ありませんでした。経済の静脈産業といわれる部分が成り立たなくなっているのでしょう。高齢で年金の得にくい人達の見出せる仕事であった、アルミ缶集めも、また、経済性の無いものになっているようです。墨田で立花支所運営委員会があった頃、ウェス屋さんの見学に隣区まで行きました。その事と難民救援物資の活動との学習も深いものでした。決して、怠けているのではなく、致し方ない状況で自分の誇りとしての尊厳をもった暮らしをワーキングプアという番組で見てから、今年の暮れに向けての経済の下降は、浮いていたものを除いて、沈みそうだったところには、平等な尊厳を維持できる保障を残して欲しいものです。まだ、町内会青年部に参加できる人達は、景気が悪いと言いながら仲間もいます。地域での存在も認められています。

　そのうちに、神社の睦会の人達が年会費を集めに来ました。玄関での数分のやりとりですが、大晦日の神社の準備の事や、我が家の娘もクリスマスには休暇で戻る話などをします。濃密に地域の情報が行きかいします。我が家は二所帯なのですが、散歩から戻った義母は、あの人達私の事、知らない人がいて、文庫さんちのおばあちゃんって言っていたの。と怒っています。せめて、名前で言われたかった。と言うのです。複雑な私です。うちの娘たちがお神輿担ぐので期待されているからね。と言いました。けれども、世代が代わってしまった事に対しての寂しさと、人の呼び方として失礼なのかどうかですね。私は早くおばあちゃんになりたいけどね。とも言いますと、孫でも抱いていればおばあちゃんでも良いけれど。とまだぶつぶつが続きます。

　さて、お昼に出かけた土手のいせやの角には不況もどこ吹く風と行列になっていて、外に置かれたパイプ椅子に座って店に入るのを待つのです。ちょうど、風は無いのです。真昼のお日様と練炭火鉢の温かさに、順番にお尻をズラしながら待つ時間も良いものです。目の前の横断歩道を鳩が歩くのが見えます。鳩も車道に出ないで、横断歩道を歩いているように見えます。のんびりとします。連れ合いに退職後何をしますかと聞きます。どこか地方で、暮らすなら、まだ身体の動くうちに準備できないかしらと言うのですが。鳩のように首が動くだけです。でも、健全な社会は若い人達の雇用の道を開かないと駄目よねとつくづく思うのです。私たちは外食に出ても、若い人と同量の盛りは必要ありません。それだけ、必要量がちがうのだから、若い人には所得も保証できるように、雇用でなければ、独立起業できるような仕組みが一杯ないとね。と陽だまりで話ます。歩道をバギーが通るので鳩は車道側に除けます。

　午前中は、片付けで終わります。昨夜足袋と半襟は洗ったのですが、和装は普段しないから、片付けにも手間取ります。どうすればもう一度くらしに取り込めるでしょう。
　着付けのところにおいてきた服を取りに行きます。お教室もありますよと、言われています。しかし、今少しだけブームで来て出歩いている人達がいますが、あそこまでしたいとは思わないので、ちょうど良い、ほどほどの機会があればいいのですけれどね。
　午後は今年最後の日本歴史文学講座です。今日は定家です。定家は歌詠みではなく歌づくりなのだという事です。これまでの歌ことばでは表現できないことを抱え込んでいく。ことばとこころの兼ね合いの中で生きていた人であるという講議。たまゆらの露も涙もとゝまらすなき人こふるやとの秋かせ　さむしろや待夜の秋の風ふけて月をかたしく宇治の橋姫　先生の説明はいつもことばの奥深い世界に連れて行ってくれるのですけれど、これからの残された時間でどこまで私は学ぶ事ができるのでしょう。本当に浅学の身にあることを知るのです。教室の参加者は７０人以上いるでしょう。皆さん非常に熱心に学んでいます。
　知らない事の方が増えて、知っている事はあやふやになっていく気がします。一人で全部を知ること、伝える事などは無理な事だけれど、そこで、自分とは何かを考えます。ただ、ここに生きているひと。

　お義母さん、雨コートも出して！もう悲鳴のようにお願いしているやっかいな嫁です。アンケートも領収書も、春の朗読会の時に作ったものをたたきにできればいいのに、ファイルはパソコンに入れていません。バックアップしてあるものにあるのですけれども、まだ、初期化したあとを、入れ込みたくないのです。それで、いざとなると時間のかかる最初からの作業をしなければならない有様。橋本の駅に三澤さんが来てくれるという事です。迷子にはならないで済みそうです。でもここからがまた、あわただしいのです。行き当たりばったりではなく、どれほど、創作の段階から考えていたのか、その語りですが、文章は点も、てにをはも、と、も、も、も意味を待たせる事ができるのですけれど、語り、朗読はその場で消えていくのです。一言一句間違いが無いというのがどれほど辛いことなのか、首相の身ならずとも恐ろしい事です。しかも、烏です。
　群青に朱赤に染まる、晩秋、初冬の夕暮れをイメージしたいのに、今日は汗ばむほど気温が上がっています。結髪してもらうのに、雨になるというので、両手に書籍で重い鞄を提げているのに、雨コートに傘まで持たないとなりません。さすがに義母のところにも和傘はないので、娘からもらった長傘を持ちます。本当は、和服の着付けならば仕事としていた義母ですが、わがままにあれこれ準備をしてもらっていながら、仕立ててもらった店に頼んであるからと、まるで、お義母さんではもうきつく締める力がないのよと言わんばかりの嫁であるのに、一番この日に映える色あわせをしてもらいました。
　プロの方々の仕事と語りを身にまといます。どんなに若くても、人と接し、お金をもらう仕事をしている人たちは考えさせられることばを持っているのだと、わかるのです。技術も無い事で捨て身をかっこいいだろうと傲慢に通している自分を感じながら思います。まだ、学ばなければならない事があるのです。この機会に知った事はまた、どこかで誰かに伝えないとなりません。
　そして、エスコートしていただきお店に入ります。この空間すべてで、きなり歳時記を演出してありますと。冬支度。ありがたいことです。柿の実の色、烏瓜の色、そして南天の色。銀杏を散らした床。ここでみなさんをお迎えして、ともに創る　のです。
　それ以上に贅沢な味わいの新そば蕎麦料理のいろいろ。藪川をどう伝えられるのかも新たに宿題になります。確かに繋がっているのです。それを表現できるようになりたいのです。前回に続けてご参加いただいたお客様に、今私が答えなければならない事を学びながら、全員の参加された方とお店の方々、斉藤店長さんに感謝して帰路に着きます。これまた、ありがたい運転でした。雨にはあたらなかったので、傘も開かず、コートも羽織らず終えました。きなり歳時記を書いた二年間で、学んだ事も多かったのです。

　明日を控えものすごく緊張をしているのです。１１月半ばから、集中を高めてきているはずなのですけれど、それが却って日々に影響しているかも知れません。ごく枝葉なところが気になって、伝えなければならない本来の意味を深めている自信がつきません。そもそもが、自分でやりたいと言ったことで、才能があるわけでもないし、実績もないし、その業界での教え？を受けているわけでもないのですけれど、今表現できる最大でありたいと思ってしまうのです。しかも気になるのが、ことばの意味や文章のつくりではありません。指先のささくれや爪の切り方、声が割れないように、鼻づまりしないようにと言うならばおもてっつらばかりです。
　そして配送の時間が過ぎ、班の人たちの受け取りも済んだのに、頼んだお菓子が間に合うのかどうか、ぎりぎりです。人数を集約してからで、ゆとりがないのです。夕方のしたく頃に間に合いました。受け取りの判を押して出かける事ができます。
　まだ、あれもこれも調べたいとなって、あずま図書館に駆け込むのです。ここが、統合されたら困るなと思います。下準備を万全にしても、いただくお題にふさわしい内容が語れるように、なっているとは思えないのです。幸い今夜は連れ合いが遅くなる予定ですから時間を充分に確認できます。閉館ぎりぎりの図書館を出、自転車で家に向かいながら烏の声を真似します。

　毎朝、今ここに生きている自分というものを感じています。後何年生きていられるのでしょうか。藪川便も一段落しましたが、四季の写真館のブログに、山の中で一人っきりで作業をしていると、収穫の時に自分は生きているだろうかと書かれています。
　少し読んで考え込んでしまいます。だからと言って、今椎茸の原木を積む作業をしないわけにはいかないだろうし、それは、三年待たないとできない、三年後と、今の作業とが、同時にあるという事なのかもしれない。個人の生きている事と、その意味はと。レーゾンデートルなどと言うよりも、この一枚の椎茸に含まれる、空気の深み。
　今、いつまで生きているかはわからないから、なおの事一瞬一瞬を大事にともに居たいと連れ合いを見ます。少しだけこころの底で恐怖なのは、どちらかが欠けたくらしです。先日年末調整で配偶者の事業高を書く欄があるけれど、幾らと電話で問い合わされました。思わず、収入なの利益なのと聞きます。取材費という経費を引くと、なんら利益にはなっていません。私は事業などしない方がいいねという事です。それでも、今日も朝がきます。生きている証。その意味を見つける事業。

　私のではありません。そんな時代を語るのは別の場であるでしょう。今日はまたまた、地域の中学校の地域運営協議会。このところ、いろいろな行事に参加はしていなかったのですが、先日の急な会議の後も気になって、中学生の学んでいる内容にも興味があったので出かけてみました。
　午後、５時間目と６時間目を参観して、その後に会議室で地域の方たちと学校長の学校経営の状況などについての情報交換なのです。今年の６時間目三年生が、面接に対しての指導を外部の講師を招いてしている様子なども見られました。なんだか、生協の委員・組合員向けのアサーションの講座にも似通っています。もっと受験という目的が明確ですから、食いつきがいいですね。素直だというのでしょうか。今の中学生は、三年間の中学時代をどのように、考えられるのでしょう。模範でリハーサルした生徒はさすがに、メリハリの利いた、自分の進路を明確に話せる子ですけれど、おおよそ中学時代に考えられる将来の自分の姿は、出来上がっていないのではないかと、思うのです。ただただ、自分が成長の過程にいるというわくわく感に満ちた時代でしかないという感じです。今の自分になっているなんて私は想像していただろうかと思うのです。