昨日の春一番は、プランターといえども、土の様子を春の柔らかさにしていきました。黒味が増して、水分も含んでいる土になったのです。お先っ走りだった芽の横にもう一つ、様子をみながらついてきたような芽をみつけました。この色や形が柔らかいのです。どうしてでしょう。芽生えることの柔らかさに陶然となって洗濯物乾しをうちゃっておきます。
ベランダにいると飽きないのです。黒いつばの大きな麦藁帽子を季節に関係なく年がら年中被って、しゃがみこんでいます。火鉢に投げ込んだ節分の大豆がこれまたおもしろいのです。ミジンコが大集合しているのです。こんなに沢山いたんだと思いながら、乾田にしていない、水色の世界最小の冬水田んぼにも大豆を移してみますが、こちらに移すとミジンコはいなくなってしまうのです。発砲スチロールの容器のせいなのか、赤玉土が主体だからか全然わかりません。水の量が淵との高さの関係で浅いことも原因かもしれません。二三日のうちに緑のコケがついてきています。
　麦もふしぎです。同じ大きさの缶に植わっているのに、片方はしっかり伸びているのに、もう片方は全滅しているのです。乾田の発砲容器の麦は、相変わらず物干し竿襲撃があるのですが、麦踏みがわりと、もともと麦は丈夫なはずだからと考えます。コスモスは切り詰めました。植え替えてやりたいのですが、鉢を置く場所がありません。ヒノキは息絶えてしまいましたが、新生できそうです。
　そんなベランダにいるのです。カレル・チャペックの園芸家１２ヶ月という本もあったはず。この柔らかい陽射し。ベランダクイーン。おっとお布団も干さないと。

　自宅のんびるの日々は、インターネット・サーフィンをしたり、ベランダで火鉢を覗き込んだりなのですが、凄いなと思うのは、インターネットというものの絡まり具合や、ひろがり具合です。きっと電信・電話が登場したり、映写などが始まった時の驚きもこのようなものだったのだろうと想像します。ご縁とはつながっているもので、菊龍師匠のブログから麒麟麦酒のホームページに入り込んで、そこから首都圏情報に行くと新潟の温泉情報が出てきて、ささかみの五頭温泉郷にまでたどり着いたりするのです。エコジローも可愛いし、何より夏中楽しんでいたのは、淡麗アルファ農園でした。ここでトマトや茄子を育てて収穫するまでいく日にちは、ベランダのすみだこまちの棚田やその他の植木鉢に水遣りするのと同じに楽しんだのですが、何故、麦畑がないのかしらと、今、冬の裏作をしながら思います。このような育てる画面をたくさん楽しむのもいいので、パルシステムのファーマーズネットの、生産者の実体験報告もいいけれど、キッズファーマーズコーナーにこういうものがあるといいなと、全農や全中さんの画面にも行ってみます。雑草図鑑もいいな。アルファ農園のおもしろかったところは、なんと言っても虫と語らって折り合いをつける無農薬栽培ができることです。この画面が好きです。
　我が家の生き物たちとの攻防戦は激しさを増してきました。折り合いどころではないのですね。どこかで本能が目覚めて、生存の危機に立ち向かう工夫になるのですが、相手は賢い。台所の野菜や、流しの生ゴミは夜出しておかないようにしています。流し下の扉もきっちり閉めてます。食器戸棚の上にも鼠捕り以外はありません。それなのに今朝は、洗面所の石けんが台所の流しの隙間まで引きずられてかじられているのです。鼠が見向きもしない合成洗剤が無いとは、こぼした米ぬか原料の粉石けんも要注意です。以前も鼠が入り込んでショートして煙の上がった配電盤の穴に、今回も入るのを見たと家人は言います。不二家ではなく我が家の安全衛生問題をどうするかです。
　暖冬のせいで、もう実をつけていた義父のプランターの苺は赤らんでくると、カラスにでしょうか、その赤いところだけついばまれているのです。ご近所で飼い慣らしてしまった野良猫は塀の上を歩くだけで、我が家の守りにはなりません。散らかしていく一味です。何とか、彼等と折り合いを付けることばがあれば、六カ国協議より私には役立つのです。

　もっと、自分をえぐらないとと、悶々としています。先週、読んでみましたで触れたケイト・セレディはチェコの人ではなく、ハンガリーの人でした。そんな勘違いの訂正も、公開しているホームページの厳しさに、自分が情けなくもなる一つです。書いてから検証することが出てしまうことと、自分で書いていることと、読み手が取る意味や、書かれている内容を他の見方で見る人もいるということの厳しさです。それでも身を晒し続けることをマハラバ文庫ですることを決めたのだからと、言い足りていないことを、出すのです。

　さようならＣＰという映画の生み出される場に居たというのは、撮影の現場に居たという意味を書いているのではないのです。マハラバという山の中の共同体から、社会へ路上へ、裸の身をさらしていった脳性麻痺者がいるということは、その周りに、その障害者とともに暮らしていた、健全！者も居たということなのです。障害者を閉ざす健全者社会に対してのアンチテーゼとしての映画であっただけでは、ならないという思いが私個人にあって、そのことをきちんと表現しなければならないのです。
　なぜ、青い芝の行動綱領が、愛と正義を否定するなのか。徹底して健全者の論理を持ち込まない。自らの主体を打ちたてなければならなかったのか。その時にその周囲にいる健全者、この健全者という言い方から健常者という言い方に変わった時も、ことばの定義についての論議があったのですが、私にとっては突きつけられていた、健全者に何が言える。というその言葉で定義しています。

　愛と正義を否定するというその中に居て、愛と協同という協同組合運動の牽引をすることをどう問い直したのか。より、広い愛などとごまかさないで、人間として生きることの意味を理解していきたい同じことばと考えます。
　私にとってここで、えぐっていかなければならないのは、日本中が、あの東京オリンピックで浮かれていた年。それは祖母と耳を傾けて聞いていたラジオからのものでしたが、その年のパラリンピックの観戦をスタジアムでした、青い芝の一行の中に居て、目の前の脳性麻痺者の背中を押して、段を落とした、５歳の記憶。あれは何だったのか。祖父は亡くなっていたのだろうか、祖母も体調を悪くしはじめていたのだろうか、兄とも離れていた頃ではないだろうか、幼いこころに、以前の家は形を変えていっていたのだろうと、今、思うのです。障害者を社会の中の存在としていく、そのことを一つの家族が引き受けた時、家業ということを越えて、何を子供に納得させる言葉があったのでしょう。

　人がともに生きていく、いのちの平等と人間の尊厳なんて、今の私が経てきた中で言えるけれど、それは、上っ面で言えば必ず否定されることばであり、否定しようとした力を封印してきた人間の歴史を、普通のくらし、健全者の生存が侵害されることへの怯えが、幼い私の中にあったのだろうとそのことを、晒していこうと思うのです。

　きっと、人間の歴史は、どの家系にも、異形のものを抱えているのではないでしょうか。そのことを、暖かく受け入れられるほど人間は崇高な存在ではないのです。だから、健全者の思いだけで言ってはいけない。とも止められるのです。病いの人や年をとって思うように身体が動かない人、無表情にも見える、こころの表現が周りとは違う人。風来坊になってしまう人。そんな人々が居て社会はあるのだけれど、身近な自分の生存と競り合うときには、疎外していこうとする気持ちが働くことがあるのでしょう。そこまで、あの時考えていたとは思えません。スタジアムでの抜けるような青空に、動かされただけかもしれません。その時の背中はさようならＣＰの横田弘。
　
　大阪で老夫婦が亡くなったという報道がありました。浴槽に折り重なるように。ご遺族の思いは推し量れません。私にはうらやましい綺麗な、あの世への行き方に思えます。ギリシャ神話でピレモーンとバウキスという老夫婦のもとに、乞食のなりで村のどの家にも泊めてもらえなかったゼウスが、暖かくもてなされ、望みをかなえる約束をしたら、一緒に死を迎えたいと願って、長らえた最後には同時に樫の木と菩提樹になったという、この二人のような神話の世界を思い出しました。

　夜、大体の食事の用意が済んで、手持ち無沙汰な時間がぽっかりできてしまいました。食器戸棚に入っていた、村山の道の駅で買って来た、山形の胡桃を剥こうと思ってはじめたところ、これがなかなか小ぶりなのに堅いったらありゃしない。信州胡桃についていた金具でできるはずだと、たかをくくっていましたが、そんなものではなかったのです。やはり沢屋で売っていた胡桃より素朴というか、商業ベースとは別物が道の駅の良さといったら変ですが、まだ、路上の朝市みたいな、くらしに近いものが多いものだったのですね。金具では無理だとわかりました。それでは本来の胡桃割りのはさみ状のものでやってみましょうか。これも生干しというか、信州胡桃より弾力があって戻す力が強いのです。こんな事していたら、奥歯に力を込めて握ってしまうから、そうでなくても脆い私の歯が駄目になるだろうと止めました。
　何を思い浮かべて、器具を使わないことにしたのかというと、単純なものです。その昔、まだ冬には綿入れの半纏を着て、縁側で胡桃を割っていた子供の時のように、石で潰せばいいんだと思ったのです。　

　そこで私の幸福の石。双方の母親の漬物石の平たいものの上に胡桃を置いて、手に持ちやすい石で打つというだけのことです。新聞紙を広げてやってみました。何て上手くいくんでしょう。そしてどんな器具よりも、自分の手加減と指を挟まないようにしながら胡桃を安定させて置くということができる。むかし、むかしのその昔、きっと猿ともいえないご先祖様たちと同じ智恵を私も持つことができたんだと、嬉しくなってしまいます。部屋の片隅でうつむいて、石と石の間で、力の加減をしながら真剣に胡桃を割っているところに、帰宅した連れ合いは、レトルトカレーと一刻者を一緒に買ってきました。一刻者は焼酎の名ですよ。

　“こ”ではありません。最高責任者の略でもありません。いつも見ているいなぎめぐみの里山のホームページの写真のところが一挙に更新されていました。炭焼き窯つくりの様子が延々と掘り下げていけます。こんなにいい歳をしたおじさんたちが大勢集まって、本当に楽しそうに、ねえと連れ合いに促しますが、新聞から目を離しません。だから運動不足なのよと言いたくなります。何ておもしろそうなんでしょう。炭について思う事はいろいろあるけれど、自分の身体で具体的に何かしているかといえば、焼き鳥屋さんに行くくらいの私達。
　ああ、いなぎに行きたしとおもへども、もう少しこたつから出たい、半日の遠出をしたいという気持ちになっていないのです。大島まで自転車で行って都営新宿線に乗ればいけるのです。そのうち、また、稲城の坂道を歩いているかもしれません。
　炭焼きの技術を楽しんでいる、窯も作ってこの里山は活動のテーマパークですね。エネルギーって自分で熱さや冷たさを体感して考えていくのが基本ではないかと思います。国と国の交渉材料でしょうか。母のところはリンナイの湯沸かし器だったはずと昨日電話をしました。

　本当は武士の一分が観たいと、何回も連れ合いに話しているのですが、どうも動きません。読んでみましたでなるほどこれが韓国かを読んで、だれか私を映画にとしたので、メールで呼びかけられた韓国ドキュメンタリー映画祭に出掛ける予定です。アル・ゴアの不都合な真実のお誘いもありました。同じ日にはかなり厳しいのですが、新聞でも中村敦夫氏や山根一真氏がもっと多くの人が観て欲しいとすすめてます。

　両方とも意味が濃かったものです。娘たちのところに、巡回ではありませんが寄ってからになりましたから、午後からの不都合な真実を観てから池袋の豊島区民センターに向かう事にしました。温暖化の実情と、アル・ゴア氏が講座という形で国を超えて一つの地球の問題として呼びかけている様子。アメリカの政治。などなど。そしてやっと間に合ってみる事ができた、バスに乗ろう！、これは原一男のさようならＣＰが生み出される場面に居た、ある意味当事者でもある私は、今の韓国を知りたいということ以上に、人の意思がどう繋がり、波及していくのかということで観たかったものです。上映後のワークショップで、司会者が青い芝に触れていましたが、今も運動の本質は同じです。そして優性保護法改悪反対の時の座り込み闘争など、オーバーラップされて、私の中で帰路につきながら、今、しなければならないことを考えるのです。どんな人も損なわれない。どんな、生き方も大事にされ地球との調和のとれる。そんな呼びかけは、一人の声から始まれるのだからと、もっと私自らも。そんな映画の日でした。

　今日は、パソコンの前で、昨年来作らなければならなかった、文章や表の作成をしました。放っておいてもプロバイダーからの連絡で、ＷＥＢ上でできる無料のエクセルやパワーポイントの講座があります。保存しておいて、つっかえるとそこに戻って、自分のできないこととを解明しながらになります。だから、ゆっくりと作業をするのと、検証しながら学ぶのとが同時になります。 そうそう、忙しかった最中に、事業のこまでもあったパソコンの講座にも、実体験を兼ねて応募してやってはいるのですが、どうも私の理解の速度は合わなかったようです。今、必要なことに対して習得することが一番身についています。　

　お稽古って大事だと思うのですが、人から学んで覚えられる時、この時の意味は人生の中の時でもあり、タイミングでもあり、ある意味潮目を読むような時。そんなものもあるのでしょう。私はお稽古は苦手なのです。ですが、娘とダリ展を見に行ってオリジナルにこだわっていて、小さいときから自分なりのことを通したがった娘が、古典を倣うことの大切さをダリのことばから得たことを見ると、なんとなく素直に何かを学ぶことが今からでもできそうな気がします。マニュアルというものに対しても、古典を学ぶとは違うのですが、実用としての共有されたものを知ることが大切なのだと仕方なしに身につけます。難しいのは間を学ぶことですね。大先輩からは落語を聞きに行く事だと教えられました。子供の頃はラジオから、様々な芸能事を聞いていたのですが、この頃そんな時間を自分のくらしに持っていません。
　
　今日はいつもより、作業ははかどります。こうやってしなければならない事と、したい事がすり合わさって、調整がとれると、良い時間がうまれるのですけれど、こういう日ばかりでないのが毎日のくらしです。　

　配送の日です。玄関には沢山箱が、並びました。お昼が中途ですが、箱空けしてもらったものをしまいこんで、グループの人の箱に、大雑把でも別けて入れ替えます。この段階でもうパニック状態で、急いでお昼を済ませ、このような時に限って干してある布団を取り込んで、奥の部屋に投げ込んで、出掛ける用意をします。ぎりぎりで乗り換えた丸の内線は、白煙が出たとかで全線ストップしましたから、本郷三丁目でふらふら地上に出てしまいました。時間を過ぎましたが、茗荷谷での打ち合わせを終え、再開していた丸の内線で御茶ノ水に戻ります。

　家に帰る前にまだ時間が使えそうですから、坂を下ります。ここを下ると数年間に変わった町と、変わらずにある本屋の懐かしさと両方を感じます。何軒かの古本屋を覗いてみて、三省堂で、見るだけにしておこうと思って入ったのですが、面白い本を二冊買いました。図書館にリクエストするのが待ちきれないものです。児童書もシリーズ物の新しい巻が出ているものがあります。幸福な王子など古典は、何人もの訳があって、持ち味がそれぞれです。訳者やイラストレーターの人となりが売りになるのです。あれもこれも読みたいものだらけ。この時間は、何ものとも表現できないこころが自由な時間です。

　生活保護で暮らしている、一人暮らしのおばあさんのくらしが、朝のテレビで放映されました。ちらっと見ただけでしたが、様々なものを我慢しないと暮らしていけない生活の様子が映されているのです。その話しをすると、いつも見ていることじゃんと娘に言われます。そうです、母もくらしが、どんどん苦しくなっている事を話します。しかし、生活保護受給の暮らしをするにはみなそれぞれの理由があるのです。
　
　格差社会といわれるときに、働いているけれど報われない人がいる、ということも事実であり、生活保護の水準が良く引き合いに出されます。身をもって言える事ががあるとすれば、保護という言葉の中に引き換えに個人の尊厳につながるプライバシーはないのです。身体の症状の一つ一つも、申請して医療券をだしてもらって診察してもらえる、それには担当によってはここまで必要なのかとこと細かに聞き取る手続きがあるし、日常の生活そのものも、丁寧に「保護」されるのです。
　解消していかなければならないのは格差というのみではなく、人間の尊厳が守られない、社会のあり方を解消していかなければならないのでしょう。

　夜の７時半からは、自転車が歩道を走ると歩行者とのトラブルが発生するということの問題が、話されています。自転車の利用者も増えているのだそうです。歩道と車道の間に自転車専用レーンでもあればいいのですが、もともとの道が狭いのです。もっと互いのあり方を大事にしながらの解決をしたいですね。もう一段ステップアップして皆さんできちんと対話しながら、社会をつくりたいものです。

　昨日の帰りは、パネルは事務所から直接返送してくれることになりましたので、総武線で帰ってくることができました。なんとか、グローバリーゼーションの中で、協同という軸をもつことがどうできるかの視点で、食育を語ることができたと思います。パワーポイントはリモコンの操作を間違えた三箇所以外は、なんとかできました。朝の片付けが終わって、まだ、昨日の失敗、お礼などに浸っていましたら、義父が区役所に行けるかと尋ねます。先週末に頼まれていました。二の腕に伝わる自転車の振動は、昨日の運搬の疲れをほぐすようです。
　暖かい川沿いを走ると横の植え込みの根元の日が当たるところを悠然と雄の野良猫が歩いています。背中には、むしられかけた、毛玉が、目立ちますが、きっと春の争いに勝ったのでしょう、堂々として、尻尾を高く立てて歩いています。ここは俺のテリトリーだと示しているのです。
　区役所に行くといろいろな手続きはありますが、私も今年は自分で確定申告をしなければなりません。昨年は菊龍さんのブログで読んでいたのですが、いざ、自分でできるか、良く解からないことだらけです。いかに今までが人任せだったのかと思います。手続きいろいろ面倒だと思うとなおさら、税金の使い道をしっかり見ていかないとなりません。という事で、夕方は区民プールにやっと行けました。がら空きです。三・四人の利用です。もったいないけれど、利用するには広々として手足を充分伸ばせます。おぼれかけにしか見えないクロールもしてみました。息継ぎは課題です。句読点のままならない私の文章のように、いける所まで頑張る面かぶりもしてみます。正しい納税者の姿。様になっているかな。

　一安心です。雪国は雪国らしくなったようです。私は昨日はどちら向きの風になっても今日も風が吹くと、大きなパネルを持って出掛けるつもりですから、もしかしたら凧のように飛ばされるかと思っていました。義母はけん玉をしている私達に、そんなのでは運動不足解消にならないから凧上げでもして川原を走ってきたらと笑っています。私は風では浮かばないかしら、走った方がいいですね。でもたしかに大きいものを運ぶと普段使っていない筋肉があることをしみじみ感じますし、足元は見えにくく恐ろしいものです。おまけに、午後から出かけますから、帰りはあの満員の総武線の帰宅ラッシュ時間です。どうなることやら。何かのパネラーなどを受けると、本筋の内容より瑣末な部分で大騒ぎになるから駄目なのですね。風が無いだけが救いです。

　朝、町会青年会の廃品回収に出す事ができるようにと、押し入れの中の不要資源を玄関先において、ベランダのプランターを観ると、お先っ走りなのか、一つだけ春の芽が出ています。これは多分スイートピーだろうと思うのですが、あと、二十粒くらいは出るはずなのですが、気配もありません。鼠にかじられていなかったのですね。あちこちに落ちている大豆を拾って、冬水火鉢たんぼに投げ込んでおきます。テレビではイラクでの自爆テロでの死傷者が過去最大と数を言っています。なんと痛ましいことになってしまったのでしょう。私にはバグダッドに砂漠を進攻していく戦車の様子を放映していた、幾夜ものことが忘れられません。一つの文明の都。あの千夜一夜の都を、戦車が攻めていくのかと、一つの考え方で、一つの文化を壊していいのかと組合員に語った、臨時総代会の議案書説明会。人は報じられる事のみで、判断するほど愚かではならないのだと、結果として、イラクの中は嘆き悲しむ民衆を増やしているのではないでしょうか。本質としてのいのちの平等と人間の尊厳を、もう一度考えて解決できるといいのですが。
　さて、昨夜、「日本の地方を歩く」という宮本常一生誕百年ー地方を見つめた民俗学者という番組、そのあと土曜フォーラムでは「ものづくりのわざをどう伝える」という番組があり、痛くない注射針の墨田の工場のこともパネラーが話している。どちらも興味深いのに私は、うつらうつらしていました。からだを鍛えていないと、テレビを見続ける気力がないんですね。本当に興味があるのに、ついていけない。そのうつらうつらの目を醒ますのが、私の額の上でコンコンと聞こえるけん玉です。狭い部屋ですが、寝ているのを起したいのか、意地悪なのか、目が少し見えてくるとどうも紐がないものを使っています。危ない、けれど巧いものですね。少し頭がはっきりしたら明日は湯島まで行くと言います。別れろ切れろは、・・それで紐を取ったのかしら。聞き流してお風呂に入ってさっさと昨夜は寝ました。今朝はちゃんと紐を通してありました。いざ、湯島へです。春日通りに出て、まっすぐ行けばいいのですが、冷たい風が結構強いので、もこもこに厚着しています。あまり機動性はない私が一生懸命にペダルを踏みます。合格祈願の絵馬はにぎやかですが、白梅はまだ満開にはなっていません。こちらもお先っぱしりのは早いのです。

　お昼にいつも見るテレビ番組を放送していない土曜日。先に食事を済ませた義母は、階下では一番日当たりの良い玄関の上がり口の電話の横に置いた椅子に座っています。私が一人お昼を終えた頃、食事の部屋に戻ってきて、あのね、お日様って凄いんだよと言います。じっと目をつむっていると、目を開いたら、動いているのがわかるんだよ。ガラスに映っている桟の影が動いているの、少しの間に地球が動いているんだよね。あんたも食べながらも地球を動かしているかもしれないよ。と言われました。これはまた、ものすごい応援を貰いました。８０過ぎたおばあちゃんが、日向で、じっと瞼を閉じている間に何を考えているか計り知れないものですね。夜になって母からはメールが送信されてきました。どうやら自分で解決できたようです。中身もまた、すごいものです。雨は天から　涙は目から　生きる希望は心からと伝えておくからねというものです。何だかわからないメモからと書かれています。長く生きるということは、辛くて、哀しいことかも　さればとて・・・生きて、生きて　どうでも　生き抜かねば　なりませぬ。と、高知市の９７歳中山俊子さんというメモがあったようです。それを、私にと送ってきましたから、娘達にも伝えます。おばあちゃん何かあったのと却って心配をしますが、こういう言葉を年長者から次々ともらえたら、今のご時勢、もう一踏張りしないといけなくなります。私達。
　夕食の太巻き寿司の前に、豆を撒く連れ合いはとても喜んで、お吸い物を温めていた私に鬼は外とぶつけて行きました。

　朝、すべてを投げうって、鮫洲に向かいます。昨日、連絡があった１２年前の資料をお借りするためです。暮れから押入れ、天袋、地袋と探してもやはり処分した自分に仕方ないと思い、それでもと遅れながらの寒中見舞いで問い合わせると、きちんと保存されていた方がいて、使わせてもらえるということです。風が出てきましたから、煽られないようにして抱えて帰ります。立会川のそばでボラフィーバーの真相を道々聞いて、また、学ばねばならないことがあると、そして、消費者団体としての環境視察の成果を今また活かせることを、ありがたく思うのです。消費者は複眼的に考えて、自分の思いを伝える力を必要としているのです。
　ボラって出世魚なんですよ。ところで、ボラの最大になったものをトドと言います。動物になるわけではありません。とどのつまりという言い方はボラがどんどん出世していってこれが最大ということ。この頃、とどの様なと私を言う人もいますが、動物のとどは、江戸には身近な存在ではなかったのでしょう。ボラ釣りの方が話題になっていたのです。
　もっと、水についても皆さんと歩きながら、お話したいですねと言われました。１２年前に話題になっていたらもっと深く聞いておけば良かったと思いますが、また、お借りしたものを返しながら、考えたいと思います。くらしの中から、機械ではなく人として居るものが、発言していく力をきちんと示していかないとならないのです。
　大きいものを抱えて歩きましたので、腕が筋肉痛にならないように本棚に手を伸ばします。何を取るかといえば、昨日配送されたオンラインパルで購入した、さくらけん玉です。
　内臓脂肪がどうの運動不足がどうのですが、食べ歩き以外は出不精な人にと、こっそり本棚に置いたのです。思う壺、はまっていました。昨日帰宅してすぐ目をとめて、食後に私が金柑の蜂蜜漬けを作っている横で、コン、コンと良い音の響きで、腰でリズムを取って、世界一周とかなんだとか、思いのほかに上手で拍手して、私もやってみますが、一段二段劣ります。居合わせた娘は一回やっただけ。連れ合いは今の小学校にはけん玉の時間はないのかなあ、と言います。え、けん玉の時間？そんなの昔だって無かったでしょう。今、おもちゃは持っていけないんじゃないかしら。でも、私達も、休み時間には石蹴りやらゴム跳びやら、持ち込んでいたわ。けん玉持った女の子はいなかったけど。
　子供のうちに覚えていることは、自慢げに懐かしげに喜んでしていました。私も二の腕が細くなるかも、腰痛予防にも良いポーズのようにも思えます。昼間、一人でけん玉に励んで、自慢してやろうかな。育児ではなく育夫とたくらんだのですが、自分もはまります。木の響き。

　何事も新しいページを開くのは、わくわくしながらも手がためらう事もあるのです。毎日の書き込みに半月一回のページを替えて区切りにしたり、季節で模様替えをするのに合わせたり、気持ちだけは、図書館の延滞にならないように、週一で、替えていくページもあったり、思いつきのように取り掛かることもあるので、本を読むのもそうですが、ホームページづくりも、取り散らかしやの私には大変な作業です。
　特に機能として備わっているものと、そうでない自己流に増やしていたもので構成されている、マハラバ文庫の中は、文庫番のお仕事が整理なのだと、最初思った文庫番本人が一番散らかしているところでした。こんなのでは、なかなか、皆さんに来ていただけない。昨日は読んでみました、のファイルが装い箱に行ってしまって、ファイルの保存場所を移動するだけで、半日掛かってしまいました。リンクがずたずたになったのは、一月最初に２００７年バージョンなど考えついて、恐る恐るしてみたところ案の定、力量以上のことでしたから、本当は自分で管理しているところはいまだに修復しきっていません。新しいページは、いつも気を使っています。
　パソコン中毒になってしまうのではと心配になりますが、文庫番は日々のくらしの方も、半分泣きながらの楽しみだらけで、忙しく、画面に張り付いてはいれません。
　肩も目も疲れてしまうのですが、まるで、神主さんがお払いをするように、朝の掃除のはたきを掲げ、払いたまえ、清めたまえと、左右に振ってお掃除などして、肩をほぐして取り付いているものを落として一日を始めます。今日は二月の最初。