　春の訪れ、春の息吹を感じています。
むせ返るような、ものではなく、まだ、時々ひんやりとした空気の中に、ああそうだここにも春が来た。
そんなものに、目を留めることができるのは、今年は、草木も土も水も何とか、季節をきちんと告げたい
そんな、本来のつとめを、全うしたいと願っているような気がします。
　雪柳の枝に、純白の花花が集まって、枝を道に向けて流れるようにのばしていました。
　この小さな花々の集まりが、思いがけずボリュームをもっているのです。足元には白い小さな花びらが
ありました。桜の花が咲く前に、見下ろせる高さで、春の息吹を告げてくれました。
　私達ももっと、目を留める。愛でるということをしないとならないのでしょう。
　群馬の、その名も水上というところで、雪解け水にはしゃぎました。
足を濡らしそうな雪解け水に、こころ打たれたのです。まわりの空気は身構えていたよりは暖かく、
少し歩くと、タンポポも蕗の薹もあったのです。都会の邪魔にされ、埃にすぐ覆われる雪の翌日の水ではなく、
ちゃんと日向の中で解けだして、道の反対側には川が流れていて、そこには流れに被さるように、
幹周りも大きな木が枝を下げていて、あの枝ぶりは、登ってみたいと思わせる。
　私達も、自然の中での時間をちゃんと保たないと、身体で覚えて育って、バランスを取るという感覚も
無くなってしまうのではないかと思うのです。もしかしたら、そのまま、川に落ちるかもしれない、それでも
自分の身体で、その恐さを知って、そんな遊びが子供たちには始まる季節になるのです。

　雪解け水が、流れを作って、陽射しに促された植物達の芽生えを、夏の間の水のめぐりとなって、
それから、もっと下流にも流れてきて、私達の飲み水にも、様々な産業にも分けてくれて、
また、水蒸気となって、雲となり、赤道も、極地もまた、同じ水系の中にあれと、星が身体を震わすの
かもしれません。
　一つの芽生えの中に、一つのいのちがあります。一つの流れは、一つの星の流れです。
今私達を、悉く震わし、春を感じさせている力は、足元の草木から、無量の宇宙まで繋がって一つです。

	緩い勾配の中に解け始めにすでに流れができ勢いをもって動いているのです		プリン山公園と言われる立花一丁目団地の中新芽の萌え出る春この団地も少子高齢化が始まっています
雪解け水		都会の公園でも		一つの生命

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