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解放理論研究会テキストNO.2
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 我々は現代文明に対する告発を開始した。
 社会通念と云うものが、我々の存在を欠落させることによって成立し、自己批判を本能
的に忌避する。青い芝はこのことを告発する。ベンサムだろうがマルクスだろうがこの社会
通念の範囲を出てはいない。我々の同胞の中にも、自分がCPであることを忘れようと、
努力して生きている者がいることも事実だ。しかしそれは結局成り立たないだけでなく、
CP者として人類史の中に生まれてきた大きな価値を自ら否定してるのだ。
 人類は大脳皮質を異常に大きくすることによって、人類たり得た。その結果CPを作った。
大脳皮質の小さい、あるいは無い動物にはCPは存在しない。脳があるから脳性マヒは
起る。人間以外にCPはないのだ、大脳皮質を大きくなし得た秘密は二本足で歩くことに
ある。サーカスで犬が後足だけで立って歩くのを見たことがあると思うが、非常に不安定
な、不安と決断の中に緊張して歩く。乳幼児の発育を憶えばよい。人類は絶えず曲芸を
やっているようなもので、この不安定と決断を四六時中やって来たことが大脳皮質を発達
させた。そして手は自由になり、上を向いたので喉が楽になって、言葉が発達した。
 その結果人類はお産を重くした。難産は人類以外には殆どない。これは二本足で立って
生活することから来る。難産がなければCPの大半はない。つまり人類という生物は、非常
に無理をして生きていて、生物としては異常な状況と云うか、アクロバット的に生きている
のだ。少なくとも大脳皮質はウスい。ガラスで出来てるような存在なのだ。その無理が一部
のところに、シワ寄せされた結果がCPなのだ。CPは皆の無理の分を背負って生きている。
云うなれば人類の十字架を背負っちゃったんだよ。
 人類が二本足で歩き言葉をシャベって考え、手を使って働くことは、CPと云う犠牲の上
に成り立っているのだ。しかも全然そのことに気付こうともしないと云うより、反射的に目を
つむってしまう。見たくない見られない。




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